AISAI GOOD NEWS愛妻グッドニュース

3年ぶりに愛の叫び声が帰ってきた!

キャベチュー2022 イベントレポート

「言葉って、温度のある物質だよね」
というセリフを、何かの本で読んだことがあります。

なるほど、口から発した言葉は空気中をドミノ倒しのように伝わって耳の鼓膜まで届く。
確かにそう考えれば、言葉は物質かもしれません。

とくに愛を叫ぶ時のような強い気持ちを伴った言葉には、きっと温かい温度も伴ってくることでしょう。
そんな激アツな愛の叫びの言葉を、この世界中でも特にたくさん浴びている場所があります。

群馬県嬬恋村にある、愛妻の丘です。

眼下にキャベツ畑を見渡しながら、今年も始まります。

妻に愛を叫ぶ男たちが集まる、あの時間が。

今年で17回目となる「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」


キャべチューは昨今の事情のもと

今までのように「丘に集まって叫ぶ」ということ自体がなかなか叶いませんでした。

ただ愛を叫ぶ、そのシンプルな行為にも制限がかかっていたわけですが

その間、この丘で叫ぶことを待ち望んでいた参加者たち、
そして叫んでもらうことを待ち望んでいた嬬恋村関係者の気持ちがゆるやかに高まり、そして熱くスパークする。

そんな会になる予感を感じた、開催日の午前。

ほら、愛の叫び声をずっと待っていたキャベツたちもの姿も、なんとなくハートの形に見えてきませんか?

(愛の叫びを待ってたよ!というキャべツのみなさん)

前夜祭

少し時を戻し、前日9/3(土)の夜。

キャベチューは、その前日の夜に村内で前夜祭を開催するのが例年の習わしでした。

と言っても特に厳密にルール化されているわけでもない、誰でも参加可能なイベントという立ち位置です。

ここでは嬬恋村の皆さんと地方からそれぞれやってきた参加者が交流を深めたり。

初参加の方は最初は少しドキドキして参加するのですが、たまたま横にいた方と話しているうちに何だか楽しくなってきてですね、

会が終わる頃には翌日のキャベチューに向け、何だか一つのチームのような一体感を感じることができる、

そんな緩やかな会。


そして、今回もその前夜祭がキャべチューと共に復活!

バラキ湖近辺にある、「嬬恋の宿『あいさい』」にて、開催されました。

今年参加したのは約20名程度。
初参加の方の方が若干多いくらいの、ちょうど良い構成人数で開催されました。

この日はあいにくの大雨でしたが、外のバーべキュー会場にて

京都・東京・福井・埼玉・そして嬬恋村からも集まった各メンバーが

雨音ももろともせず、「お久しぶり」も「初めまして」もごちゃ混ぜに、自己紹介をしながら交流を深めました。

なお、開催前にはバーベキュー会場には狸の姿も見えました。
初めて見る野生動物に驚く子供たちも!

このように各々が嬬恋村を感じながら、そして明日への連携を高めながら夜は更けて行き…

高まるわくわく感

そして、当日9/4(日)の午前。

当日は先日の滝のような雨が嘘のように消え、太陽が見え始めました。

叫びの時間が近くなるにつれ、ますます良くなっていく天気。

どんどんと丘から見える景色も視野が広がっていきます。

少しずつ参加者も集まりはじめ、会場準備も整ってきました。

設営も整いはじめました。

さあ、そろそろですよ。

3年ぶり、キャベチュースタート!

だいたい11時頃、緩やかに開会式が始まりました。


そしてこの挨拶がなければ、キャべチューは始まらない!

「レディース アンド ジェントルメーン!ウェルカムトゥ ツマゴイ!」

嬬恋村 熊川村長の挨拶。

先日海外視察を終えた村長が、グローバルな視点から嬬恋村の未来のお話をしてくださいました。

「晴れました~~~~!おめでとう!!」

嬬恋村に、みんなが集まる「井戸」を掘った男と紹介された
日本愛妻家協会の山名事務局長の挨拶。


そして今年は。。

事務局長の妻、貴美子審議委員長も5年ぶりに参加!!
ご夫妻でばっちりペアルック、見ている側もほっこり。


そして、叫びストレッチの時間。

愛を叫ぶ方も叫ばれる方も、ただ見にきたよーって方もみんな集まって
「愛してるよー」と叫びながらの集合写真なのですが

ご時世により、ここは実際に声を出さずにエアー叫びでの撮影。

みなさん、エアーなのにいい表情でした!


え?写真が小さくてよく見えない?


。。。わかりました!

今回は贅沢に、上記の写真を拡大して右から左に流していきますね。

ほら、見えますかこの表情!みんないい感じです。
すこしずつ左にいきますね。

エアー叫びとは思えないほどの

迫真のエアー叫び!


これでみんな映ってますね。。

と忘れてはいけない。

嬬恋村のキャラクター、嬬キャべちゃんを!



その後は叫び指南として
日本愛妻家協会の主任調査員ジューシィ中村氏が、会場に来ている妻に愛を叫びます。

「さーえこちゃああああん! あーいしてるよぉぉぉぉぉ!!!」

これで会場の空気はばっちり温まりました。


さあ、そして11時22分(頃)、3年ぶりの叫び本番スタートです。
当日の参加者、23名の熱い叫びが始まります。

一発目は福井から家族を連れ、愛と感謝を叫ぶ日本愛妻家協会の福井支部長。
まず嬬恋村のみなさんに感謝を伝えたのち、愛を叫びました。

前日、考えすぎて夜中に目を覚ましたという福井支部長の叫び、きっと奥様にも届いたことでしょう。

叫び終わったあとは、このように取材に応じることも。
全国に届け、キャベチューのこの叫び。

今年もいろんな面々が参加!

そして今回は3年ぶりということもありますので、全員分は無理なのですが出来るだけ叫んだ方のお写真も紹介しちゃいますね。

ちょっとおどけながらも、妻に愛を叫んだ初参加の男性

当日、80歳の誕生日を迎えた夫から、結婚50周年の奥様へ。
「50年間苦労かけましたが、幸せです。ありがとう!生きてる限り骨まで愛するぞ~!

こういう、長い夫婦生活を刻まれた先輩方の叫びを聞いていると、思わず目頭が熱くなってきてしまいます。

参加されたご家族3人でパシャリ!


そして、

夫が叫んだ後

妻も叫び返す。もはやキャベチューの伝統芸能のようなお二人の叫び共演。



「夫だけでなく、ぜひ妻も叫びましょう!」と叫び台から呼びかけられていました。
昨今、夫だけではなく妻からの叫び返しも多くなってきています。

大いなる不満と少しの愛をもって、ぜひ夫に愛を叫び返していただければ幸いです。
(出来れば半分くらいは愛があると助かりますが)


さあ、ついにスタートしたキャベチュー2022。
今回は、さらに全国から集まってきた方々の参加もありました。

さらに全国に広がる「キャベチュー発」の叫び

今回は「愛を叫ぶ会」を今後開催するにあたっての事前視察として

10月に開催予定の静岡県菊川市チームの皆様、そして

京都からも有志チームが参加!

そして連れてこられた夫も、もちろん叫んじゃう。

響き渡るスピッツの歌と感謝の言葉。

実際に夫から愛と感謝を叫ばれるという経験をされた京都チームメンバー。
この経験、きっと12月の京都開催時も生きていきそうですね!

また、京都にいる夫に愛を叫んだり

「15年ぶりにチューしよう」と奥様に懇願する男性も。

となりの上田市より駆け付け、正確にその報告を向きながら妻に愛を叫ぶ男性

のどの調子の悪い夫の代わりに、妻(お母さん)に愛を叫ぶお子さんも。ほっこり。

などなど、3年分のブランクを感じさせないステキな叫びがどんどん展開されていきました。






あと、大学生の叫びも何件かありました。
もちろん「妻」にではなく「彼女」に愛を叫んでいるのですが、

その若々しさは、丘の上にいる年配者の面々が心の奥底にしまい込んでいた
なんだか甘酸っぱい気持ちを久々に呼び起こさせ

愛妻の丘の空気を、また一段とさわやかなものにしてくれるのです。

デート、いつもカラオケばっかりでごめーん!

デートにいつも遅刻しないでくれー、けど愛してるよ!

早く会いたいよー!

などなど、明治大学の学生さんたちが叫んでくれました。ありがとうございました!





毎年参加するも、毎年叫ぶ内容を叫び台の上で忘れちゃう男性もいます。

しかし、いつも最後にはレーザービームのようなまっすぐな叫びで
奥様に愛を叫び届けます。


実際に叫ぶ台の上に立ってみると、
それまでに考えていた言葉ってけっこうアタマから飛んじゃいます。

こんなこと言おう、あんなこと言おう。前の日からずっと考えている。
けど、真っ白になる時もあります。

そんな時、出てくる言葉というのはとてもシンプルで素直な言葉になります。

「いつもありがとう」「愛してるよ」

けど、そこがいいんです。

飾らない素直な言葉の中に、芯の強さと温かさがあります。
それは夫婦の間にだけ、きっと伝わるものがあるんだろうなと信じています。

私たちも叫ばれた奥様にインタビューしていますが、分かっているんです。
お二人にだけ伝わっているものを言葉にするなんて難しいってことを。

けど、それでも聞いてみたい。

だって、叫ばれた奥様がこんなステキな表情を浮かべているのだから。

言葉で叫ぶけど、言葉の内容だけじゃない。

感謝や愛の言葉って「心」で伝わるんですね、やっぱり。

こちらの男性は、万座温泉にご夫婦で旅行に来ていて
そこで初めてキャベチューを知り、当日の飛び入り参加!

今回この男性のみならず

「通りがかったら何かワイワイやっていたので来てみた」という参加者の方や

「1週間くらい前にたまたま知ったので来てみた」という方も数組いらっしゃいました。


たまたま知って気になって、思わず身体が動いちゃう。
中には、奥様に強く言われて足を運んだという方もいました苦笑

けど、そうかそうかと言ってこの場所にご夫婦で来ちゃう。そして叫んじゃう。
こういう行動力って、なんだか大切ですね。

現在嬬恋村の中学校で英語の先生をしているアメリカ出身の方も、日本語で嬬恋村への愛を、その後でご両親への愛を叫んでくれました。


以前も台湾の視察団の方が来られましたが、もっと世界にこの会を拡げていきたいですね。

起源はキャべチュー、しかし多言語で展開されていく愛の叫び。


いつの日か、視察団が世界中からまた来るかもしれない。

そして愛の叫びが英語で、中国語で、フランス語で、さらにアラビア語でも展開される日が来るかもしれない。

「I love you(アイラブユー!)
「我爱你!!(ウォーアイニー)」
「Je t'aime!!(ジュ・テーム」
「(ウヒッブキ)أُحِبُّكِ!」

そうなった時、村長の挨拶は英語だけではなく
もっとたくさんの言語での挨拶になるのでしょうか。

愉しみは増えるばかりですね。

そして、妻と家族を前にして服を脱ぎ愛を叫ぶ人や

嬬恋村に家を買い、妻と過ごしていくことを決意した方も!

さあ、今回の第17回キャベチューは終了しました。

皆様、ありがとうございました!

。。。で終わるはずが??

ずっと見ていた学生たちが集まり始め。そして曲に合わせて踊りだす!

今回、明治大学の水野ゼミのみなさんとともにキャベチューに参加し
フラッシュモブのサプライズを仕込んで踊ってくださった
明治大学のダンス有志の皆さん。

全員同じTシャツを着て、オリジナルのダンスをキメてくれました。

「叫ばれ台」のもと、「叫ばれ松」の前。
最高のロケーションで最高のパフォーマンスを見せてくれました。


後程で少しお話を伺ったところ、4月ころから少しずつ準備を進めてきたとのこと。

ありがとうございました。
将来、皆さんの学生時代の思い出の中で、今日の日がキラキラと輝いていますように!

継続すること

今回、個人的に印象に残った言葉は、

キャべチューに長年関わってきた嬬恋村役場の方のこんな言葉でした。


「今も、全国でこういった愛を叫ぶイベントが開催されているが、ルーツをたどると必ずこのキャベチューに辿り着く。その人たちが気になってキャベチューを調べたときに、もう開催していない状態にはなりたくない。継続していくことの大切さを強く感じている」

と。

もちろん、これは私との個人的な会話の中でのお話で、
村としての公式な見解ではありません。

ただ、キャベチュー終了後にも物産コーナーなどで触れ合いがあったり

お互い記念写真を撮影し合ったりして、
「また、来年この場所で!」と笑顔で丘から別れていく参加者を見ていると

継続されていく、ということはここにいる人たちの共通の願いなんだろうな、と感じます。


もちろん、いまこれを書いている私も同じく。


キャベチューから派生した想いはまた、すでに全国で開催されている場所はもちろんのこと、静岡の菊川にも京都にもどんどん受け継がれていきます。

嬬恋村の皆さんが

支え、つないでいってくださっているこのキャベチューは

「ここの愛妻の丘でなくては生まれてこない」という愛の叫びをこれからも

未来に向けて繋ぎ、世界へ発信していく場所になることでしょう。


来年もまたきっと、この丘の上で集まれることを願いつつ。

(文責 日本愛妻家協会 主任調査員 西口芳治)